【アストラ・ヴォルフレア誕生譚】#1
こんにちわ
BTFのカードイラストを担当していますシンノです!
BTFの世界でも重要な種族の一つになっているドラゴンの中で
私がイラストを担当した憤怒のドラゴンことアストラ・ヴォルフレアのお話をしたいと思います。
ドラゴンはファンタジーの世界にはかかせない人気な生物ですね。
みなさんはドラゴンといえばなにを思い浮かべるでしょうか
私がはじめてドラゴンのファンになったのはドラえもんの映画
緑色のドラゴンが出てきてイケボでしゃべるんです。
そこで私のドラゴンのイメージは他の生物とは一線をかくす存在、言語を操り人間よりも長い時を生きて非常に知能が高い生物というものが確立されました。
次は映画【ドラゴンハート】
実写映画なのでリアル系のドラゴンですがこちらも
イケボでしゃべるんですよ。
この二つに比べると最近の映画ですが【ホビット】に出てくるスマウグというドラゴンも素晴らしかったですね。
イケボでしゃべるんですよ。
つまりドラゴンとはイケボでしゃべる生物です。
アストラ・ヴォルフレアはしゃべるのだろうか?
六情龍「憤怒のドラゴン」からお察しのとおりアストラ・ヴォルフレアのコンセプトは「怒り」です。
BTFの広大な大地の怒りの化身ですね。
つまり怒っているのでしゃべってくれません。話しかけようと近づくと魂まで焼き尽くされてしまいます。残念ですね。
ドラゴンには肉体的特徴としてもいくつか種類があります。
・西洋型ドラゴン
手と翼が別の型、2本脚で立つことができる種類が多く人間に近いシルエット。
生物というよりは神様に近いような存在です。
FFのバハムートなどに多い造形ですね。
手が翼の型、地面を這うように歩行する、トカゲなどの爬虫類に近い。
スマウグなどはこのパターンです。モンスターハンターなどに出てくるドラゴンもこっちですね。より現実にいそうな生物感が強く出ています。
・東洋型ドラゴン
胴体が蛇のように長い型、龍と呼ばれる。鬣が生えてるものも多い。
ドラゴンボールのシェンロンなどですね。西洋型とはまた違った神様感があります。
この大きく3種類で私は認識しています。
初めのラフイメージでアストラ・ヴォルフレアは西洋型ドラゴンに東洋ドラゴンのイメージが少し混ざったひょろ長くて鬣のあるデザインでした。
背景は溶岩地帯に雷の空にしようかなーと雑に色を置いている状態です。
今見返すと平成ゴジラシリーズのデストロイヤー好きの影響がみてとれますね。
黒っぽい体に赤い部分がところどころにあります。
このシルエットだと「怒り」が表現できないと感じたのでラフ第2弾ではよりどっしりと足を広げ体に力を入れて胸を張ったポーズに変更しました。
自然とより西洋型の体構造になっていきましたね。
鬣もなくし翼も減らしてよりコンセプトが強く出るように要素を絞っていきます。
この後は一度背景の設定を考えました。
溶岩地帯なのは初期のイメージ通り、空の雷は要素がうるさくなるので止めました。
ここでいったん背景をつめた理由はほとんど気分なのですがいままで溶岩地帯を描いたことがなかったのでどのくらい色をおけば溶岩地帯に見えるのか背景の色合いの想定をしてみたかったというのがあります。
私は色々な要素を同時に進めるのが苦手なのでとにかく一個ずつ考えていきます。
ラフと本番の境目もなく、こんな感じがいいかなーと考えながら描いているうちに密度が上がっていって徐々に完成していきます。光の演出や空間的奥行きもあとでその時考えればいいやと思ってやってますね。
レイヤーは背景1枚、ドラゴン1枚のみです。新規レイヤーを追加してババーと描きこんでいい感じだなと思ったら統合してしまいます。
第四段階では首の向きも正面にむけて構造がわかりやすいようにしました。
とにかく怒りです。怒りのポーズです。
同時にディテールをどうしていくかも考えていきます。トゲがどのように生えているのか、どのくらい細かいのか、トカゲのような鱗はあるのか、体の色のことやデッサン的な立体感のことはいったん忘れてディテールを考えます。
トゲの並びなどのディティールを考えていくのはとても楽しいです。
このとげを描いているときちょうど映画の「エイリアン」シリーズを全部見るというのをやっていたのでデザインを担当したギーガーの影響が出て結構多めになりました。
ここまでくるとデザインはほぼ決まりましたね。
しかし空間の演出などはまだ考えてないので無です。
1枚の絵としてはのっぺりとしていてめりはりがなく、見づらい状態ですね。
#2ではここから演出を追加していく話を書こうと思います。
それではお楽しみに!